【レビュー PIST6 2024年度㉘】黒瀬浩太郎が豪快なまくりで連続完全V
2024.10.29
PIST6 2024 10月 第4戦は10月29日(火)に最終日が開催された。
決勝戦には黒瀬浩太郎、皿屋豊の2名が3連勝で勝ち上がりを決めて、現行競輪でS級1班の3名を含めた実力者6名が顔を揃えた。実力伯仲の一戦は、豪快なまくりを決めた黒瀬浩太郎が4連勝で5度目の優勝を飾った。
決勝戦のスタートポジションは先頭から神開一輝-佐藤友和-小原太樹-黒瀬浩太郎-東矢昇太-皿屋豊。レースは残り3周でペーサーが退避し、3番手から動いた小原が先頭に立つ。その後は大きな動きがなく、残り2周手前から小原が先行態勢に入る。2番手に入った神開が前との車間を詰めながら残り1周でまくり上げていくが、黒瀬がこの動きに乗りながら最終1センター付近から車を外に持ち出す。黒瀬は直線手前で前団を一気にのみ込んでそのまま1着でゴールした。
「ケガ明けという不安もあったけど、しっかり完全優勝することができて良かった。(決勝戦は)小原(太樹)さんがあそこで仕掛けて前に出ると思ってなくて、動きがなかったら自分から仕掛けようと思っていたけど、行けるペースじゃなかったのでまくりに構えた。後ろから皿屋(豊)さんが来るのが怖かったけど、警戒しながらいけるタイミングでまくりにいって焦らず落ち着いて勝つことができた。今シリーズは吉本(哲郎)さんが居て、話していて色々と勉強にもなりました」
今シリーズは前走の久留米準決勝で落車失格し肋骨の痛みがある中ではあったが、タイムトライアルでは10秒101でトップタイムを記録。レースでも力の違いを見せつけて3連勝で勝ち上がると、実力者揃いの決勝戦でも持ち前のスピードで他を圧倒した。また今シリーズは師匠の吉本との初の師弟あっせんということもあり、普段以上に気合いの入っていた開催で完全Vを飾った。
『初参戦のルーキーが大活躍』
今節が初参戦となった塩島嵩一朗は、タイムトライアルで10秒420を叩き出して3位通過をすると、予選2走は圧巻の逃走劇で連勝。準決勝こそ相手に警戒されて6着に敗れたものの、2日目ナイトの順位決定戦でも白星を挙げてシリーズ3勝をマークした。学生時代にはケイリン、チームスプリント、ロードレースで日本一に輝いた逸材で、今後のPIST6でも活躍が楽しみだ。
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次回開催は11月1日(金)と11月2日(土)。『PIST6 2024 オータムステージ11月第1戦』が行われる。
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