【レビュー PIST6 2024年度㉒】黒瀬浩太郎が逃げ切って4度目のV
2024.09.20
PIST6 2024 9月 第3戦は9月19日(木)に最終日が開催された。
決勝戦には黒瀬浩太郎、安倍大成、伊藤信の3名が無傷の3連勝で勝ち上がり、優勝経験者5名を含めた実力者が顔を揃えた。実力拮抗の一戦は、残り2周手前から好スパートを決めた黒瀬浩太郎が4度目の優勝を完全Vで飾った。
決勝戦のスタートポジションは先頭から畝木聖-荒川仁-塩崎隼秀-安倍大成-黒瀬浩太郎-伊藤信。レースは残り3周でペーサーが退避しても大きな動きはなく、安倍が残り2周半過ぎに内を掬って3番手に上昇。5番手の黒瀬は残り2周を目掛けてスパートし、持ち前のスピードで一気に先頭に立つ。伊藤が黒瀬に離れながらも追い掛けて、叩かれた畝木は前と車間が空く。残り1周過ぎから伊藤が黒瀬との車間をじわじわと詰めていくが、黒瀬のカカリがいい。直線では詰め寄った伊藤を振り切って1着でゴールした。
「(優勝できて)ひと安心です。(レースは)動きがないだろうと思っていた。残り2周手前の詰まったタイミングでカマして、畝木さん以下は千切ったと思ったけど、(伊藤)信さんがどのぐらいの距離にいるかわからなかった。(伊藤が)詰め寄ってきていたので、必死で踏みました。前回、前々回と同じパターンで負けていたので、今回は勝てて良かった。現行競輪では脚もだけど、流れに乗れていない部分があるので、場数を踏んで自信を持ってS級に上がれるようにしたい」
4月 第4節での初優勝から3連続Vを飾るも、その後は2連続で優勝を逃していた。返り咲きを誓った今シリーズは、前検日のタイムトライアルでは10秒060を叩き出して、2位以下に0.2秒以上の差を付けての1位通過。レースでも予選から危なげのない走りを披露し、実力者が揃った決勝戦でも圧巻の走りで完全優勝を飾った。現行競輪でも直前の9月富山で快速まくりを決めて優勝を飾っており、今後も双方での活躍が期待される。
『優勝経験者が意地を見せる』
今節は5名の優勝経験者が出場していたが、5名全員が決勝進出を果たした。決勝戦で唯一40代の伊藤信は、4カ月ぶりに決勝戦に勝ち進んだ。決勝戦では優勝した黒瀬にかなり詰め寄っての準Vで、10月の「UCI世界選手権大会トラックマスターズ」に弾みが付く結果となった。また3カ月ぶりの参戦となった塩崎隼秀は、2次予選で逃げ切って今シリーズ一番の高配当を演出。準決勝でも黒瀬に次ぐ2着に入り、S級選手の実力を見せつけた。
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次回開催は9月28日(土)と9月29日(日)。『PIST6 2024 サマーステージ 9月第4戦』が行われる。
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