【レビュー PIST6 2024年度⑪】堀江省吾が最多11度目のVを奪取

2024.06.25

レース,選手

PIST6 2024 6月 第3戦は6月25日(火)に最終日が開催された。
決勝戦には堀江省吾、依田翔大の2名が無傷の3連勝で勝ち上がりを決め、その他にも常次勇人や戸田洋平、鈴木伸之、前反祐一郎といったレース巧者が顔を揃えた。
人気に推された堀江は残り1周半から仕掛けて常次を叩き切ると、勢いそのままに押し切って見事優勝。2着には堀江を終始追った依田が入り、3着には常次が粘り込んだ。

決勝戦のスタートポジションは先頭から戸田-前反-堀江-依田-常次-鈴木の順。レースは残り3周でペーサーが外れると、後方の鈴木が最初に動き出す。すかさず反応した常次が残り2周で鈴木を叩いて先行態勢に入るも、堀江は間髪入れずに巻き返して残り1周で常次を捕らえて、そのまま後続を寄せ付けず11度目のVをつかんだ。

「(歴代最多優勝を更新した今の気持ちは)ここまできたら1勝1勝を大事にしているだけなので、(11度目のVを)達成したというよりも、今回も優勝できて良かったという気持ちです。(レースプランは)常次君が動くのは分かっていたので、レースの展開をみて、あまり深く考えずに走っていました。しっかり誰がどこで動いているかは見れていたので、経験も生かせたのかなと思います。(11度目の優勝については)恐れ多いし、河端さんとか連勝記録を残している方もいるので、自分が一番強いとは思っていないけど、この結果は素直に嬉しいです。今後も12回、13回と着実に勝利数を伸ばしていきたいと思います」
 
 前検日には「遠征とかが多くて、練習ができていない。練習量が足りていない感じです」と不安を口にしていた堀江だったが、フタを空けてみると完全優勝。走る毎に状態を上げていった印象で、見事激戦ムード漂う決勝戦を制した。現行競輪でもS級2班に属し、着実に成長しているだけに、今後の活躍からも目は離せない。

『実力者が次々と敗退した波乱のシリーズ』
 今シリーズは優勝経験者が5名出場していたが、結果として決勝に進出したのは堀江のみとなった。大西祐は初日のナイトで失格して途中欠場。優勝3回を誇る山田義彦はまさかの予選敗退。タイムトライアル1位の原田亮太と2位の棚瀬義大、これまで3Vの鈴木浩太は共に準決突破ならず。改めてレースの難しさと、レベルの高さを感じた開催だった。

                        ©株式会社日刊プロスポーツ新聞社

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次回開催は6月29日(土)と6月30日(日)。『PIST6 2024 スプリングステージ 6月第4戦が行われる。

PIST6 2024 スプリングステージ 6月第3戦結果はこちら