【レビュー PIST6 2024年度⑨】村田瑞季が豪快まくりで激戦を制す
2024.06.11
PIST6 2024 6月 第1戦は6月11日(火)に最終日が開催された。決勝戦にはタイムトライアル3名が無傷で勝ち上がり、優出実績ある6名が顔を揃えた。好メンバーにより行われた一戦は、残り1周半からまくった村田瑞季が完全Vを飾った。2着には先行した真鍋智寛が逃げ粘り、4番手からまくり上げた岸田剛が3着に入った。
決勝戦のスタートポジションは先頭から岸田剛-原田泰志-相川永伍-村田瑞季-田口勇介-真鍋智寛。レースは残り5周で相川が最後方にワープし並びが変わる。残り3周でペーサーが退避すると田口がインを切って、追った真鍋がその上を押さえる。そのまま一本棒のままレースは進み、真鍋がペースを上げて先行態勢に入る。5番手となった村田は残り1周半から一気にスパートを開始。残り1周を過ぎた辺りで真鍋を捕らえると、そのまま後続を寄せ付けずに先頭でゴール線を駆け抜けた。
「準決勝まで不甲斐ないレースをしていたので、決勝は一発、見せ場をと思っていた。若手達に先陣を切られて、ちょっとヤバいなと思ったけど、無事優勝できたので良かったです。(決勝を振り返って)真鍋君が強いのは知っていたし、その真鍋君に先頭に出られてヤバいと思ったけど、一瞬スピードが緩んだ瞬間を逃さずに一か八かで行った。(シリーズを振り返って)今シリーズは頭と体がマッチしていなかったけど、決勝は走ってみたらマッチしていた。体調面は前橋記念から良くなかったけど、走りながら徐々にリズムを取り戻していった。来月は向日町のあっ旋も入っているので地元に照準を合わせていきたい」
これで前回のPIST6 2024 5月 第1戦から続く連続Vを飾り、自身5度目の優勝を達成した。現行競輪でもS級の荒波に揉まれて着実に力を付けており、今後の活躍にもより一層の期待が懸かる。
『本命決着が目立つ』
今シリーズは勢いのある若手機動型が多数参戦し、人気を集めた選手がしっかりと結果を残した。初日に行われた1次予選と2次予選では全てのレースで1番車が勝利。ヒモ荒れこそあったものの、万車券決着は1本と順当なレースが目立った。最終日のデイにもその流れは続き、準決勝の3レースではタイムトライアル上位3名が3連勝の活躍。1番車以外の選手が勝利したのは順位戦Cの1レースのみとなり、実力者が力を示した。近況は各選手のレベルが上がり一筋縄ではいかないレースも増えてきていたが、今シリーズはPIST6の魅力の一つでもある"当てやすい"が全面に出て、本命党が歓喜する開催となった。
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次回開催は6月15日(土)と6月16日(日)。『PIST6 2024 スプリングステージ 6月第2戦』が行われる。
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