【レビュー PIST6 2024年度⑤】村田瑞季が力強いまくりで4度目のV

2024.05.10

レース,選手

PIST6 2024 5月 第1戦は5月10日(金)に最終日が開催された。決勝戦にはPIST6の実績豊富な4名に加えて、123期から2名の新鋭が勝ち上がった。機動型同士により行われた激戦は3番手確保からまくった村田瑞季が優勝をつかみ取った。2着には先行した藤井侑吾が逃げ粘り、藤井を追走していた斉藤樂が3着に入った。

決勝戦のスタートポジションは先頭から藤井侑吾-斉藤樂-村田瑞季-保田浩輔-渡辺正光-東矢昇太。レースは残り3周でペーサーが退避しても各選手の動きはなく、残り2周半で渡辺が一車掬って4番手まで位置をあげる。掬われた保田は最後方まで車を下げて一本棒のままレースが進むと、残り2周から先頭の藤井が一気にペースを上げて先行態勢に入る。そのまま後続の仕掛けがなく、残り1周を迎えて3番手に位置した村田がスパートを開始。最終3コーナーで逃げる藤井に並ぶと、ゴール直前で捕らえ切った。

「(斉藤と)接触もあったし不安だったけど、何とか優勝できて良かった。(決勝戦を振り返って)渡辺さん辺りが動いてくれたら、藤井さんにフタをして残り2周ぐらいから駆けようと思っていた。でも後ろの動きがなくて、藤井さんも残り2周からペースを上げてしまい動けなかった。残り1周からはダメもとでまくりにいったけど、2センターで藤井さんの横に並べていたので、最後の下りで勝てると思った。(シリーズを振り返って)1次予選は展開に、2次予選は自分の脚に反省が残った。でも準決勝で修正して1着を取れたのが良かった。今回重いギアを踏んで脚に刺激が入ったし、次の現行競輪にもつながると思う」

 前回のPIST6 2024 ラウンド40では無念の準決勝敗退。今節はその悔しさを胸に秘めて臨み、7ヶ月ぶりとなる自身4度目のPIST6制覇を達成した。一線級で活躍する藤井侑吾を降しての優勝は価値あるもので、今後の活躍の起爆剤となりそうだ。

『優勝経験者が意地を見せる』
今節は6名の優勝経験者が出場。決勝戦進出を決めた藤井侑吾、村田瑞季、東矢昇太の活躍はもちろんのこと、惜しくも準決敗退に終わった3名も底力を見せた。地元の鈴木浩太は1次予選で残り2周からのロングスパートを敢行し、終始追走した新鋭の吉田晏生を振り切り白星スタート。その後は未勝利に終わるも積極策で見せ場を作った。山田義彦は2次予選で村田瑞季をまくり切って、順位決定戦も白星を飾りシリーズ2勝の活躍。藤井昭吾も2次予選で2周先行から、タイム上位の鈴木浩太を封じて華麗なる逃げ切り勝ちを決めた。悔し涙を飲んだ実力者達の次節での巻き返しに注目だ。

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次回開催は5月14日(火)と5月15日(水)。『PIST6 2024 スプリングステージ 5月第2戦が行われる。

PIST6 2024 スプリングステージ 5月第1戦結果はこちら