4th Quarter ラウンド3レビュー

2022.12.19

レース,選手

 『PIST6 Championship 2022-23』フォースクォーターラウンド3は、1218()に最終日が行われた。準決勝では優勝候補の鈴木浩太や中島詩音が敗れるという波乱の決着。決勝には優勝実績のない6名が勝ち上がり、S1班の隅田洋介が好位確保からの差し切りを決めて初優勝を勝ち取った。2着には先行した中西大が逃げ粘り、3着には直線で外を伸びた志智俊夫が入った。

【隅田洋介が底力を発揮して貫禄を示す】

決勝戦のスタートポジションは先頭から東矢昇太-中西大-志智俊夫-隅田洋介-鹿内翔-真船圭一郎。残り3周半を過ぎた辺りで真船が上昇を開始しペーサーが退避するとインを切った。志智がさらにその上を切って先頭に躍り出るとスローペースになり、中西が一気にスパートを開始した。隅田はその動きを俊敏に追いかけて2番手を確保、最後は逃げ粘る中西をゴール寸前で捕らえた。

「やっと頂点に立てて嬉しい。(優勝の喜びを)まずは練習仲間に報告したい。(レースを振り返って)落ち着いて行けるところからと思っていた。今回は自力を出せるような状態じゃなかったし、展開次第だと思って巧くコースを見極めて突っ込もうと思っていた。中西君がすごく掛かっていたので、捕らえることだけで一杯一杯だった。(今シリーズを振り返って)状態が良くなかった分、逆に力が抜けてペダリングが綺麗になって脚を余らすことができたので、それが良かったと思う。(この優勝をきっかけにして)競輪でもダービー(日本選手権競輪)出走に向けて勝負駆けなので、しっかり早く万全の状態にして頑張りたい」

 競輪ではS1班としてグレード戦線で活躍を続ける隅田だが、これまでPIST6では5戦連続で表彰台入りと優勝まであと一歩のところに迫っていた。今回6度目の参戦で本調子とは言えない中、底力と立ち回りの巧さを生かして見事初戴冠を果たした。次回は王者としてライバル達を迎え撃つ。

 また、近況のPIST6ではA12班戦で活躍する若手機動型の活躍が目立つが、今シリーズは一味違う結果に終わった。優出を決めた真船圭一郎や中西大が格上の自力脚を発揮し、志智俊夫や鹿内翔といったレース巧者が好位置をキープして確定板入りを果たすなどS級選手が技と力で貫禄を示した開催となった。

                        ©株式会社日刊プロスポーツ新聞社


次回開催は12月24日(土)と25日(日)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで

「フォースクォーター」Round 4が行われる。


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