4th Quarter PIST6カップ1レビュー
2022.12.14
『PIST6 Championship 2022-23』フォースクォーターPIST6カップ1は、12月13日(火)に最終日が行われた。
決勝には優勝候補の若手4名が順当に勝ち上がり、実績断トツの木村皆斗が好枠を存分に生かしてまくり切り完全Vを果たした。今回が自身4度目の優勝で8月に行われたセカンドクォーターファイナルラウンド以来のタイトル獲得。2着には終始後位を追走していた石塚慶一郎が続いて、3着には3周先行と堂々の競走を披露した木村佑来が逃げ残った。
【木村皆斗が巧みなレース運びで他を完封】
決勝戦のスタートポジションは先頭から木村佑来-木村皆斗-石塚慶一郎-小峰烈-國廣哲治-村田瑞季。残り3周半を過ぎた辺りで村田が進出を開始するも、木村皆は車間を切ってその動きをけん制。その後は木村佑が徐々にペースを上げていき、そのまま先行態勢に入り一本棒のまま残り1周を迎えた。木村皆は後ろの状況を確認して残り半周で車を外に持ち出すと一気にスパートを開始して先頭でゴールを駆け抜けた。
「1着を取れて嬉しい。たまたまだけど同期3人の並びだったし、表彰台にも3人で上がれてそれも嬉しかった。(決勝を振り返って)一番後ろの村田さんが仕掛けてくるだろうと思ったので、車間を切ってけん制してそこから力勝負をしようと考えていた。きつかったけど残り半周で踏み出した時に、このまま踏み切れば勝てると感じた。(今シリーズを振り返って)自分の思っていた事と実際の走りが噛み合っていた部分もあるし、もっとやれたなと思う事もある。来期からはS級に上がるので、PIST6の走りを生かして良いレースをしたい。(最多タイの4Vを達成して)自分の優勝はA級戦のも入っているし、まだ肩を並べたとは思っていないので、これからも頑張りたい」
SA混合シリーズとA級選手のみの開催を含んではいるが、今回の優勝で伊藤信や根田空史といった偉大な選手達と並ぶ最多タイの4Vを達成した木村皆。競輪では来期から初のS級へと戦いの舞台を移して、さらなる成長を遂げるだろう。次回はS級戦士として前人未到の5Vに挑む。
そのほか、今シリーズはタイムトライアルで自己ベストを更新した松本一成や初の決勝進出を果たした國廣哲治が、初日に連勝を飾るなど若手に負けず劣らずの奮闘劇を披露した。太田真一も息子(太田龍希)のアドバイスを胸に臨み一次予選を勝利。惜しくも準決の壁は突破できなかったが、連日安定感のある走りを披露していた前反祐一郎。敗者戦ではあるが御年58歳の宮倉勇が力強いまくりを決めるなどベテラン勢の活躍が目立った開催となった。
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次回開催は12月17日(土)と18日(日)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで
「フォースクォーター」ラウンド3が行われる。
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