「サードクォーター」ラウンド9プレビュー

2022.10.31

レース,選手

PIST6 Championship 2022-23は11月1日(火)と2日(水)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで「サードクォーター」ラウンド9が行われる。今開催には、9月にアメリカ・ロサンゼルスで行われたUCIマスターズトラック世界選手権のスプリント50-54歳のカテゴリーを制した市本隆司(広島)が登場。世界一に輝いた51歳は、凱旋レースでどんな走りを見せてくれるのか、注目が集まる。


世界一に輝いた市本、「いぶし銀」の走りで魅せられるか



進化し続けるベテラン市本が世界挑戦後、初めてのPIST6。これまで10回の出場があり、そのうち4回で決勝に進出している。最高順位は決勝2位、特筆すべきはタイムトライアルの自己ベストタイムで、2021年12月には10秒234をマークした。このタイムはUCI公認の50-54歳の世界記録10秒546を大きく上回っており、自身が今回の世界選手権に出場するきっかけとなった。直近の出場では準決勝で着外に沈み決勝を逃しているだけに5月12日、13日の「ファーストクォーター」ラウンド7以来のトップ6入りし、大一番で「いぶし銀」の走りを披露してほしい。

若手ではプロ2年目の鈴木浩太(千葉)の名前を挙げたい。2度目の優勝を果たした10月17日、18日の「サードクォーター」ラウンド6に続いて中2週での出場。前回は逃げ、捲り、差しと様々な勝ちパターンで2日間オール1着の完全Vとなった。特に1次予選の1コースからスタートし、残り3周以降を逃げ切った展開を自身は高評価。「あそこで最後まで先頭を譲らなかったことで、決勝でも思いっきりのよさを出せた」と振り返った。周囲の警戒は厳しくなる中、2度目の優勝でつかんだ自信を胸に、2場所連続での頂点を目指す。

また2回目の出場となる太田龍希(埼玉)の存在も気になる。前回8月28日、29日に行われた「サードクォーター」ラウンド1では3連勝で決勝に進み、最後は優勝した根田空史(千葉)を前に差し切りを狙ったが、1/4車輪差及ばず2位だった。「普段のレースとは異なる戦いだったものの、初出場ながら思った以上の出来だった。頂点に立てれば完璧だったが、そこはまだまだ甘い」と話した22歳は、前回を超える優勝という栄冠を手にできるか。

そのほか10月17日、18日の「サードクォーター」ラウンド6で、9回目の出場にして初めての表彰台を経験した宇佐見優介(福島)や、直近の既存競輪でオール1着の完全優勝を達成した50歳の志智俊夫(岐阜)も出場する。

開催は1日に1次、2次予選があり、ポイント上位18人が翌日の準決勝へと進む。2日は準決勝、決勝に加えて順位戦などが実施され、2日間全24レースで白熱の戦いが繰り広げられる。


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