「サードクォーター」ラウンド5レビュー

2022.10.03

レース,選手

PIST6 Championship 2022-23は10月1日(土)と2日(日)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで「サードクォーター」ラウンド5が行われ、根田空史千葉)が3回目の優勝。2位は金子哲大埼玉)、3位には佐野梅一京都)が入った。


地元の根田が3回目V、開幕1周年に華



根田は今回が6回目の出場で、過去2回の優勝経験を持つ。前回参戦した「サードクォーター」ラウンド1では機材をルックに変更し、オール1着の完全優勝を果たした。今回は京都・向日町で行われた既存競輪から中3日とタイトなスケジュールとなったが、開催前日には「前々を踏んでいればチャンスも訪れるので、そこだけは意識したい」と意気込んでいた。

タイムトライアルは10秒244の全体トップタイムを叩き出し、1日目の予選は2レースとも勝利を飾った。特に機材セッティングを調整して臨んだ2次予選は、残り2周付近から先頭に立つと2着の鹿内翔(青森)に対して大差をつけて1着となった。

2日目の準決勝でも残り2周をきっちり逃げ切って決勝進出を決めた。無傷で決勝進出を決めたものの、「踏み出しはいいが、その後は体を使えていなかった。自分の中では満足がいかない」と渋い顔。大一番に向けては「なるようにしかならない」と淡々と話した。迎えた決勝は1コースからスタート。残り3周以降は後続の動きを見つつ1番手をキープし、先頭をうかがってきた真船圭一郎(福島)との競り合いを制してオール1着で出場2場所連続優勝を達成した。

レース後、「選手人生の中でトップクラスと言えるくらいキツい開催だったが、優勝できたことはかなり大きいと思う」とやり切った表情。真船との争いは「あそこで出させてしまうと勝機を失うので、踏み勝った」と話し、自身の連勝を「8」に伸ばしたことについては「ホームバンクなので負けられない気持ちで走っている」と力を込めた。

初の決勝で2位となった金子は「根田選手が強く、最後は脚がいっぱいだった」。初の表彰台に上った佐野は「過去最高の決勝5位よりいい成績を取りたかったので出来すぎ」とそれぞれコメントした。

今開催中には2021年10月2日にPIST6が開幕してから、ちょうど1年を迎えた。そんな節目の開催で優勝した根田をはじめとした地元勢が活躍。選手会千葉支部長で記念すべきPIST6開幕初レース(「ジャパンヒーローズ」ラウンド1・1次予選A)の勝者である中村浩士は、4回目の出場で自身初の決勝進出を果たした。準決勝後には「初開催のときは準決勝敗退だったので、1年越しでたどり着いた。ここは気を引き締め直して歴史をつくりたい」と臨んで5位だった。

またベテラン58歳の宮倉勇は、順位戦Aで圧巻の差し切り勝利で健在ぶりを示した。1周年を迎え「レース実現に向けて手伝ってきた分、感慨深い。これからも自分も含めて盛り上げていきたい」と話した。8回目の出場だった田頭寛之は2日目の順位決定戦でPIST6初勝利。「1勝はよかった。いつも楽しく走っている分、ずっと期待に応えたかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

次回開催は10月8日(土)と9日(日)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで「サードクォーター」PIST6カップ2が行われる。



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